原因と症状
老衰等で尿を作り出す腎臓の細胞が機能しなくなる病気です。猫で最も多い病気の一つだと言われています。猫は元々砂漠に住んでいたので、飲んだ水をなるべく外に出さないようにする生き物です。結果的に腎臓は多くの水を再吸収しようとして負担がかかりやすく、高齢になるに従いその機能が低下しやすいのでしょう。
腎臓の機能が低下すると、まず高血圧や尿量・飲水量の増加が見られます。さらに進行すると本来尿として排出すべき毒素が体内に溜まって行き、下痢、嘔吐、低体温等の症状(尿毒症)が現れ、さらに骨が脆くなったり貧血を起こして最終的には死に至ります。
診断のために必要なこと
血液検査や尿検査で病気の発生と進行を診断します。ただ腎臓の細胞には予備機能がある(2個ある、細胞が大きくなって機能をカバーする等)ため、元の機能の1/4以下にならないと診断できません。
治療方法
腎臓の細胞は一度壊れると再生はしません。ですので治療は対症療法である点滴と、毒素吸着剤の服用や食事療法によってこれ以上壊れにくくなるようにする保存的療法を行います。
飼い主にして欲しい事
5歳以上で、最近尿がたくさん出る、水をガバガバ飲む等あったら病院に行って検査しましょう。また、高タンパク質、高塩分のご飯は腎臓への負担が増えるので高齢の猫には控えましょう。