猫で多い誤食は?
猫の誤食で特に問題になるのは長い紐状の物(縫い糸やクリスマスツリーのリボン等)です。猫が遊び道具にするからです。長い紐は腸内に入るとうまく排出されずに留まり続ける事が多く、誤食の発見が遅れると紐の摩擦で腸が破れ、猫は腹膜炎になり亡くなることもあります。猫の腸内に留まるには30㎝以上の長さが必要とされていますが、15㎝程度の短い紐でも十分だと言う人もいます。
症状と診断法は?
下痢や吐き気、嘔吐、腹部を痛がる等が見られます。また数日間異物が存在すると急激に痩せる事があります。
問診や症状、単純レントゲン検査で異物の誤食を疑った場合、入院して造影剤を用いたレントゲン検査によって腸の形を評価します。
治療法は?
手術による異物の摘出が絶対に必要になります。また前述したとおり、腹膜炎を起こしている場合があるので徹底的に体内を洗浄しなければなりません。異物を摘出するには腸をメスで切る必要がありますが、腸は胃等に比べて傷の治りが悪く、切開後に縫合した部位がうまくくっつかずに手術後に縫合糸がちぎれる事もあります。そのような理由で治療中にもかかわらず猫が亡くなることもしばしばあります。
お家で出来る事は?
予防法としては、紐状の物体は猫から遠ざけるのが肝心です。猫は何でもおもちゃにしてしまうので、一緒に住んでいる家族が皆で気をつけましょう。