巨大結腸とは
巨大結腸とは結腸や直腸(大腸)内に便が過度に貯まった結果、腸が拡張した状態の事を言います。拡張した腸は動きが悪くなってさらに便が貯まり・・・といった悪循環を生みだし、やがて腸の動きは完全に停止します。そうなると非常に危険な状態で、すぐにでも病院で便を取りださなければなりません。
巨大結腸は高齢な猫だけでなく、若い猫にも見られます。
原因は便秘になりやすい病気が他にある事が多いのですが、神経性な問題(老齢性であったり、先天的に神経が悪くなりやすかったり)やストレス(入院してトイレが変わった等)によって我慢しすぎた結果起きてしまう事もあります。まれに薬剤を使用している場合もあります。
どんな症状があるの?
いつもよりも便の量が少ない、便が出ない、便を出すと痛がる、下痢、嘔吐、食欲不振があります。下痢かと思って病院に連れて行って調べたら巨大結腸だったという猫もいます。
治療法は?
まず便は浣腸によってできる限り取りだします。その後、薬(下剤)で便を貯まりにくくします。内科的に治療がうまくいかない場合、獣医師の判断で手術を行います。手術は結腸を部分的に、またはほぼ全てを摘出します。ただ大腸は比較的傷が治りにくい臓器でもあり、メスで切断後に縫合した腸はうまくくっつかずに縫合糸がちぎれる事もあります。そのような理由で治療中にもかかわらず猫が亡くなることもしばしばあります。
おうちで出来る事は?
獣医師の指示に従って毎日下剤を適量飲ませ、治療中にしっかりと便を出している事を確認します。食事管理も重要です。なにか異変があったらすぐに病院へ行って下さい。