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第33回「ペットフードの安全管理についての動き」

2008/03/14


3月に入り、花粉症の方は特につらい時期を迎えられていると思いますが、いかがお過ごしでしょうか? 個人的には花粉症はなく苦労もないのですが、三月を迎えたことで、月日が足早に過ぎていくように感じています。
現在、動物病院ではフィラリア予防と狂犬病予防接種の準備に追われています。今年もワンちゃんの病気の予防のためにご来院してください。そして元気な姿を 私たち病院スタッフにみせてくださいね。(ダイレクトメールが届きましたらご来院してください。会えるのを楽しみにしています。)
狂犬病は4月 から新年度の予防期間がスタートします。一度ワンちゃんの登録を保健所にされている方は、狂犬病予防接種の案内ハガキが届きます。お近くの公園で狂犬病予 防接種をされる方もいらっしゃると思いますが、当病院でも狂犬病注射を行うことができます。人とワンちゃんの安心のために狂犬病の予防接種はぜひ行ってく ださい。

さて今回は「ペットフードの安全管理についての動き」についてです。
今回このようなテーマにしたのは、平成20年3 月4日に「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律案」(環境省・農林水産省の共管)が閣議決定し、第169回の国会に提出する予定があるからです。 この法案が作られたのは、近年ペットが家族の一員であり、国民生活の中でペットが占める重要性がますます高まってきている背景があるからです。

平成19年3月以降、米国において、特定のペットフードを食べた犬・猫が相次いで死亡するという健康被害が発生しました。米国食品医薬品局が調査したとこ ろ、ペットフードの原料として使用されていた中国産の小麦グルテン、及びコメ濃縮タンパク質から腎臓障害を引き起こすメラミン及びその関連物質が検出され ました。このため米国政府は輸入時検査を課し、安全が確認されない場合はその輸入を禁止するとともに、ペットフードメーカーは該当商品をリコールしまし た。また、日本でもメラミンが混入したペットフードを自主回収することがありました。これらの事を踏まえ、農林水産省と環境省は「ペットフードの安全確保 に関する研究会」を発足させ、ペットフードの現状、諸外国の現状、日本の輸入状況などを調査、検討してきました。その結果、ペットフードの安全管理の骨組 がまとまり、平成20年3月4日に閣議決定され、法律化に向けた動きにつながったのです。
諸外国では、ペットフードの安全確保のための規制は、 国によって自主基準の設定等が行われているほか、行政の主導によりガイドラインが作成されている場合があります。また、米国やEU諸国ではペットフードの 安全確保が法規制の対象となっています。現在まで、日本ではペットフードにおける法規制は無いに等しい状況でした。今回、日本でもこのような動きになった ことは良い事だと思います。人も動物も「食の安全」はとても大切なことです。安全な食品を購入でき、人も動物も健康でありたいものです。
by ZEPP

*「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律案」の閣議決定については環境省の報道発表資料(平成20年3月3日)を閲覧してください。

*ペットフードの安全確保に関する研究会(中間とりまとめ)の公表については環境省の過去の報道発表資料の(2007年12月3日)を閲覧してください。

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