こざわ犬猫病院

犬のワクチン副反応

犬のワクチン副反応 について

最終更新日 : 2026年4月1日

犬のワクチン副反応について

子犬のワクチン接種と免疫に関する図解:移行抗体の推移グラフ、犬種別のワクチン副反応発生率、初回コアワクチン接種後の抗体検査フローチャート
子犬のワクチン接種における3つの重要な要素をまとめです。上段は母犬からの移行抗体(MDA)減少とワクチンによる能動免疫獲得の推移グラフ。中段は犬種別のワクチン副反応(AE)発生率のデータ表。下段は16週齢以降にコアワクチン(CDV、CAV、CPV)の初回シリーズを終えた後の、抗体検査を用いた適切な対応手順(ノンレスポンダーへの対応含む)を示すフローチャートです。

ワクチン接種後、犬に次のような症状が現れた場合、深刻な犬のワクチン副反応の可能性があります。速やかに動物病院に連絡してください。
* 嘔吐、下痢
* 顔のむくみ
* 蕁麻疹(じんましん)
* 呼吸困難
* 虚脱(きょだつ)

目次

犬のワクチン副反応 の症状

何が異常ですか?いつ治療が必要ですか?

犬のワクチン副反応を起こしやすい犬

犬のワクチン副反応と接種回数

犬のワクチン副反応の3つの原因

当院で使用している犬のワクチン。

犬のワクチン副反応 の症状

・ワクチン接種部位の痛み
・軽度の発熱
・遊びや運動を嫌がる
・食欲減
これらの症状は、ワクチン接種プロセスでは正常と見なされ、治療は通常必要ありません
ワクチン接種は炎症性ですので、数日間症状が続くこともあります。

何が異常ですか?いつ治療が必要ですか?

以下の症状は深刻です、動物病院にすぐ連絡してください。
・嘔吐または下痢
・顔のむくみ
・蕁麻疹
・呼吸困難
・虚脱
今後のワクチン接種の際は必ずコルチコステロイドで前治療し、接種後は動物病院で少なくとも8時間経過を観察します。ワクチン接種後に生命を脅かす重大な副反応が発生した場合、今後は全てのワクチン接種は可能な限り避けるべきです

ワクチン副反応 を起こす可能性が高い犬は

ダックスフント、パグ、ボストン テリア、ミニチュア ピンシャー、チワワではワクチン関連反応の発生率が高い

2005年10月、Moore らの研究がJournal of the American Veterinary Medical Associationに掲載され、350を超える動物病院の100万を超える犬の医療記録がレビューされました。この研究では、約 250 匹の犬に1匹の犬が何らかのワクチン接種反応を示しました。反応のリスクが最も高いグループは、避妊去勢手術を受けた小型犬のヤングアダルト(1~3歳)のオスの犬でした。犬のサイズが大きくなるにつれて、ワクチン接種反応のリスクが低下しました。
ダックスフント、パグ、ボストン テリア、ミニチュア ピンシャー、チワワではワクチン関連反応の発生率が高いことが示唆されました (Moore et al 2005

企業診療所の 1,119 の病院で 5 年間にわたり 16,087,455 回の診察で 4,654,187 匹の犬にワクチン接種を実施しました。
結果:31,197回のワクチン接種後に有害事象(AE)が記録されました(0.19%、10,000回接種あたり19.4件)。報告された有害事象発生率は、接種ワクチンを1回から4回に増やすごとに増加し、ワクチンの種類別では狂犬病ワクチンで最も高くなりました。有害事象発生率は概ね体重と反比例し、体重5kg以下の犬で最も高くなりました。有害事象発生率が最も高かったのはフレンチブルドッグとダックスフントで、雑種犬と比較してオッズ比(OR)が4を超えました。

表1 — バンフィールド動物病院における5年間のデータ(各犬種75,000回以上のワクチン接種)に基づく、犬種別の調整前ワクチン副反応(AE)発生率と95%信頼区間。犬種は副反応発生率の高い順に記載。

犬種 総ワクチン接種回数 (n) 副反応発生数 (n) 発生率 (1万回あたり) 95%信頼区間
フレンチ・ブルドッグ 169,508 947 55.9 (52.4-59.5)
ダックスフンド 410,513 2,027 49.4 (47.2-51.5)
ボストン・テリア 146,436 658 44.9 (41.5-48.4)
パグ 247,530 820 33.2 (30.8-35.4)
アメリカン・ブルドッグ 109,612 309 28.2 (25.1-31.2)
チワワ 1,258,976 3,545 28.2 (27.2-29.1)
ミニチュア・ピンシャー 104,458 287 27.5 (24.2-30.7)
ハバニーズ 86,840 222 25.6 (22.2-28.8)
ボクサー 356,914 866 24.3 (22.6-25.8)
イングリッシュ・ブルドッグ 140,227 336 24.0 (21.3-26.5)
ピット・ブル 926,674 2,188 23.6 (22.6-24.6)
マルチーズ 623,599 1,454 23.3 (22.1-24.5)
ミニチュア・シュナウザー 188,717 436 23.1 (20.8-25.2)
アメリカン・スタッフォードシャー・テリア 75,992 158 20.8 (17.6-24.0)
ヨークシャー・テリア 979,922 1,978 20.2 (19.2-21.1)
シュナウザー 90,331 175 19.4 (16.5-22.2)
ポメラニアン 322,490 597 18.5 (17.0-20.0)
シーズー 925,077 1,647 17.8 (17.0-18.7)
ジャック・ラッセル・テリア 187,651 332 17.7 (15.8-19.6)
トイ・プードル 119,658 209 17.5 (15.1-19.7)
ビション・フリーゼ 171,026 290 17.0 (15.0-18.8)
ミニチュア・プードル 109,566 184 16.8 (14.3-19.2)
ビーグル 325,365 537 16.6 (15.1-18.0)
グレート・デーン 84,155 136 16.2 (13.3-18.8)
アメリカン・コッカー・スパニエル 135,331 210 15.5 (13.3-17.6)
ウェルシュ・コーギー 114,214 176 15.4 (13.1-17.7)
プードル 426,915 644 15.1 (13.8-16.2)
コッカプー 88,594 131 14.8 (12.3-17.2)
シベリアン・ハスキー 438,524 644 14.7 (13.6-15.8)
オーストラリアン・シェパード 303,018 444 14.7 (13.3-16.0)
雑種(ミックス) 767,062 1,077 14.0 (13.1-14.8)
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル 95,031 132 13.9 (11.5-16.2)
ゴールデン・レトリーバー 464,029 586 12.6 (11.6-13.6)
オーストラリアン・キャトル・ドッグ 147,819 165 11.2 (9.5-12.8)
ラブラドール・レトリーバー 1,264,949 1,402 11.1 (10.5-11.6)
ロットワイラー 144,934 137 9.5 (7.9-11.0)
ジャーマン・シェパード・ドッグ 720,061 662 9.2 (8.5-9.9)
ボーダー・コリー 152,966 132 8.6 (7.2-10.1)

犬のワクチンの回数と副反応

ワクチンは接種する度に副反応のリスクは高くなります

下の説明は 接種したワクチンの回数 ワクチン接種回数と 1万頭あたりの副反応の発症率
ワクチン接種回数と 1万頭あたりの副反応の頭数(小型犬と大型犬の差)

ワクチンの接種回数が増えることで、副反応の発生率が高くなる傾向にあります。そのため、昨年何も問題がなかったとしても、ワクチン接種後は安静にして、体調をよく観察してあげてください。

小型犬のワクチン副反応について

体重10kg以下の小型犬は、10kg以上の大型犬や中型犬に比べてワクチン接種後の副反応の発生率が高い傾向にあります

犬のワクチン副反応 の3つの原因

犬のワクチンの成分が、製造メーカーによって異なることをご存知でしょうか?。

①チメロサール(水銀): 防腐剤として使用されている。

②アルミニウムアジュバント: 免疫反応を強めるために添加されている。

③BSA(牛血清アルブミン): ワクチン製造過程で残存する。

犬のワクチンの副反応は、接種直後のアレルギー反応だけでなく、様々な免疫疾患を引き起こす可能性も指摘されています

当院で使用しているワクチン。

①水銀の含まれない
②アルミニウム含まれない
③BSA世界最低量
(当院は参考グラフE社のワクチン使用しております)
犬用混合ワクチンに含まれる BSA牛血清アルブミンの含有量比較
犬混合ワクチンに含まれる 牛血清アルブミンの含有量BSA比較 当院はE社製を使用しております。

この記事の監修:院長 小澤 賢記(獣医師)I

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